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2018.05.12
東北に外国人観光客を呼ぶ。The Hidden Japan合同会社【起業インタビュー】
インキュベーション施設 ライトハウスから、また一つ新たな会社が誕生しました。
会社の名前は「The Hidden Japan合同会社」
外国人観光客向けWebメディアの運営やマーケティング事業を行い、東北地方に外国人旅行者を呼ぶための活動している企業です。
日本は、2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピックが開催される場所として、世界中から注目を集めています。それに伴い、訪日外国人観光客も年々増加していて、国内では外国人観光客をターゲットにするビジネスが盛んになっています。
この流れを見て、「インバウンド向けのビジネスをしたい」「外国人をターゲットのビジネスは何かないか?」と考えている人も多いのではないでしょうか。
そんな中、ここ庄内からインバウンド業界に挑戦しようと起業した「The Hidden Japan合同会社」が誕生しました。起業に至るまでの経緯、そして、これから目指すビジョンについてお聞きしてきました。
山科さおりさん(写真左)、Derek Yamashitaさん(写真真ん中)、Tim Buntingさん(写真右)
信じられないくらい人が来ていない
-The Hidden Japanが生まれた経緯について教えてください
Derek Yamashitaさん(以下、Derek):最初は、僕が自分でブログを始めたのがきっかけです。ALTとして山形に来た時に、インターネットには英語での山形の情報が全くなくて、それなら自分でブログを作って情報発信をしようと思い、ブログを始めました。
Tim Buntingさん(以下、Tim):Derekのブログを見て、何か一緒にできないかと思ったんです。知人が主催するパーティに参加した時に知り合い、話をするようになりました。そこで話した内容は、日本に外国人観光客が増えているのに、東北に人が来てないことでした。昨年は約3,000万人の外国人が日本に来ているのに、その1%も東北に来ていません。それっておかしくない?って。僕は、ニュージーランドからこの庄内に移住して、本当に素晴らしい地域だと感じています。こんなに魅力的な場所なのに、信じられないくらい人が来ていないのは問題だと思います。
Derek:その中で僕たちが作ろうと思ったのが、Webメディア「The Hidden Japan」です。日本に来る外国人観光客は、日本の文化や歴史、その土地ならではの食べ物や人との出会いを求めています。これって全部、東北で体験できるものなのですが、それが全く伝わっていない。それを解決するために、ブログではなく、メディアとして情報発信していくことを決めました。ただ二人とも日中は別の仕事をしていたので、なかなか制作が進んでいなかったんです。そんな時出会ったのが、さおりだったね。
-山科さんと二人の出会いはいつだったんですか?
山科さおりさん(以下、山科):私がDerekと出会ったのは、コワーキングスペースのアンダーバーの企画で、映画を作るっていうプロジェクトがあったんですが、その試写会の時でした。私の友人がDerekと知り合いで、私を挟んで英語で会話をしていたので、私もその会話に入ったんです。「FLOAT SHONAI」という庄内に住む女性向けウェブマガジンを運営していることを話したら、後日、Derekから英語で問い合わせが来たんですよね(笑)
Derek:「FLOAT SHONAI」がすごくいいサイトだったからね。英語も話せるし、一緒に仕事がしたいと思いました。
山科:連絡が来た後、Timも一緒に食事に行きました。会って話していく中で、この二人が本気で庄内の観光を盛り上げていきたいという熱意が伝わり、チームに加わることを決めました。私自身、8年ほどフリーライターをしているので、日本語コンテンツの作成ができますし、彼らが日本語でのメールのやり取りなどに時間を奪われず、コンテンツの作成に集中できる環境を作るサポートをしていければと思いました。
庄内のインバウンドビジネスの可能性
-庄内に外国人観光客が来ると思いますか?
Derek:来ると思います。「The Hidden Japan」のサイトやSNSには、日々海外から、そして日本に住む外国人からも問い合わせがあります。「The Hidden Japan」を見て、実際に庄内に観光に来たという外国人旅行者もいます。発信することで、庄内に人を呼び込めると実感していますし、それがビジネスにも繋がると信じています。
Tim:絶対に来ますし、来たらすごく楽しめるところだと思います。景色も綺麗で、食べ物も美味しい。でも、本当に情報がなくて閉鎖されている感じがあるので、もっとオープンにすればいいと思います。
山科:私も来ると思いますし、発信するだけでなく、東北に外国人観光客を呼び込むまでをするのが、私たちThe Hidden Japan合同会社の役目だと考えています。その場所の魅力はもちろんですが、アクセス方法やモデルコースなども詳しく発信ができれば、徐々に人を呼び込めるのではないかと思います。
またホームページを作る際に、日本語だけのコンテンツまたは自動翻訳で十分と考える会社は多いですが、それでは海外にいる人には届きません。日本語でもそうですが、適当に書かれた文章に魅力は感じませんよね。それにホームページだけでなく、SNSで日々の情報発信をする必要もあります。ホームページは作ったら終わりではないのです。
Tim:写真での魅せ方や、SNSの使い方も解決すれば、来る可能性が高まると思っています。The Hidden JapanのInstagramのアカウントのフォロワーは、すでに1万人を超えています。やり方を覚えれば、もっと人が来て、庄内が盛り上がるはずです。それにThe Hidden Japanの強みは、実際に山形で暮らし、歴史や文化などを理解したネイティブがコンテンツを制作していること。プロの写真家によって撮影された美しい写真と、魅力的なデザインから、目を惹くウェブメディアになっています。
ライトハウスで起業した理由は?
-このライトハウスで起業した理由について教えてください
Tim:未来の庄内のために作られた場所でしょ?ここには未来の可能性が詰まってるし、庄内も好きだったから、ここで起業したいと思いました。
Derek:若者が集まる場所なのと、大きな会社ではない働き方ができるのが魅力的に感じました。比較的自由に、楽しく働ける環境に見えましたね。
山科:一見近寄りがたい雰囲気でしたが、一歩足を踏み入れるとすごく応援してくれる場所だと感じました。何か迷った時に、相談できる人がいるのも心強いですね。まずは起業家が集まるこういう場所で成長していきたいです。
-最後に、The Hidden Japanの目標について教えてください
山科:やっぱり東北に人を呼ぶことですね。海外に出ると、山形出身と言っても知らない人が多いですし、日本ですらそういうことがあります。SNSや自分たちのウェブサイトを通して山形の魅力を伝え、そこから実際に来てもらえるようなコンテンツを作っていきたいと考えています。それに海外にマーケットを広げたい企業向けにホームページ制作や写真撮影、SNSの運用サポートなども行っています。インバウンド向けに情報発信を考えている人は、ぜひThe Hidden Japanへ!
そして庄内で、海外出身の人と、海外へ向けたビジネスをしている、面白いことをやっているクールな会社の一つになって、庄内の発展のために頑張っていきたいです。
The Hidden Japanのみなさん。本当にありがとうございました。
3人にお話を伺って、
「山形のことが心から好きで、この魅力を本気で伝えたいと思っていること」
「庄内、ひいては東北の魅力を伝えて発展させていきたいこと」
が印象的でした。
インバウンド事業を、ここ庄内から本気で取り組む「The Hidden Japan合同会社」をライトハウスは応援します。
一緒に庄内を盛り上げていきましょう!
▼The Hidden Japan合同会社 メンバー
山科さおり:The Hidden Japan合同会社代表
Derek Yamashita:SNSマーケティング、コンテンツ制作担当
Tim Bunting:アドバイザー
▼The Hidden Japanの最新情報はこちら
Instagram:https://www.instagram.com/thehiddenjapan/
Twitter:https://twitter.com/thehiddenjapan